様式美
その他:2017年07月29日
~様式美とは、洗練された手順や形式に存在する美しさのこと~
先ごろ、朝から夕方まで娘の中体連剣道長野県大会の応援に青木村、
その後塩尻で歌舞伎を見るという老体には応える一日がありました。
が、無理してよかったこの日の感動をブログに残しておきます。
子どもが剣道を始めて3年、何度も応援に行ってその都度感じていたのは、
「剣道の防具ってもっと進化させればいいのに」
「竹刀ってすぐに割れるからカーボンとかにすればいいのに」
「道着って暑そう、それに〇〇そう」
などという、素人ならではの伝統を否定するような無責任な感想。
しかし今回、剣道大会の後に見た歌舞伎で感じた、何とも言えない美しさ、安心感は
何なんだろうと考えていたら表題の言葉に行き当たりました。
「そうか、剣道もまさにこの様式美なんだ」と。
歌舞伎はご存知の通り、演者の動きや佇まい、舞台全体と演者の配置など
空間すべてが計算しつくされ、伝統で引き継がれてきた「美」がそこにあります。
そして下の写真を見てもらえば、剣道も動きや佇まい、試合場と審判の配置などに、
同じ「美」があると感じていただけるのではないでしょうか?
ただ勝ち負けを競うのではない「道」とつくこの剣道にあらためて感動した一日となりました。
様式美。
IT関係の仕事に追われる昨今は、とかく忘れがちなこの言葉の意味をもう一度かみしめ
像形の美を追求していきたいと思いました。
by T.KOSAKA